整形外科で働く看護師の魅力の一つに、命の危機に瀕している患者の対応が少ないというメリットがある。整形外科を受診する患者は、主に骨の損傷や外傷の治療が必要な人だ。体の内部にまで達する損傷や疾患は内科や外科の領域になるため、整形外科には来ない。
よって、看護師も患者の命に関わるような強烈な緊迫感に襲われることはあまりないだろう。こうした背景から、整形外科は比較的、他の科に比べて大きなプレッシャーやストレスを感じにくい環境であるといえる。
また、治療後に回復する患者が多いことから、元気になっていく患者を見送りながらポジティブな気持ちで働きやすい点もメリットだろう。整形外科を受診する患者は外傷を負っている部位以外は健康であるパターンが多く、明るく元気な人もよく見られる。
看護師と楽しくコミュニケーションを取ろうとする患者は多くいるため、人とフレンドリーに接しながら働きたい人にぴったりな現場だ。そのほか、病棟の夜勤などの際、患者が急変することも少ない。ナースコールはあっても、トイレへの付き添いなど介助を依頼する内容がほとんどを占める。
科によっては、いつ患者の容体が変わるかわからなかったり、立て続けに緊急の対応が入ったり、夜勤中も激務になりやすいところもある。しかし、整形外科ではまずそのようなことはない。
多忙な夜勤は厳しいと考える人も、整形外科の夜勤であれば難なくこなすことができるだろう。基本的に看護師は業務量も内容も過酷だといわれる。そんな中、比較的余裕のある職場を選びたい場合、整形外科はマッチしやすいといえる。